【最終章にして最高傑作】RanceⅩ(ランス10)-決戦-のゲーム紹介と感想

ランス10ゲームの評価
2018年2月にアリスソフトからランスシリーズの最終章となる「RanceⅩ -決戦-(ランス10)」が発売され、平成の約30年を駆け抜けたシリーズに幕をとじました。

 

このランス10は歴代のランスシリーズのキャラが多数出演するということでまさにランスシリーズの集大成となった作品です。

 

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出典:RanceⅩ公式サイト FANZA GAMES(旧:DMM GAMES.R18)

ランス10のゲーム概要

ランス10ゲームの評価魔物界の派閥闘争でホーネット派を制したケイブリスが最強の魔人として君臨し、大軍勢を率いて人間界に進行を開始しました。

人類滅亡の危機に「リーザス王国」「ヘルマン共和国」「ゼス王国」「自由都市」「JAPAN」など各国の首脳陣が集結し対策を練るも意見が衝突します。

 

その状態を見かねたランスが立ち上がりました。

「お前ら全員、俺様の部下になれ。」

 

この一言でランスの下、各国は共闘することになり「人×魔物」の大戦争が開戦することになります。

 

ランス10ゲームの評価魔物の各軍団は「リーザス王国」「ヘルマン共和国」「ゼス王国」「自由都市」の4国に同時に攻め込んできますが、離島の「JAPAN」だけは直接の被害は受けません。

ランスは魔軍に侵攻された4国を支援しつつ各国で仲間を集めながら攻め込んだ魔軍を迎撃していきます。

 

ランス10ゲームの評価

ゲームはターン制で1ターンは4つのフェイズで構成されています。

【準備フェイズ】では訓練や各地の支援をし、【作戦フェイズ】では「魔人討伐」など大規模なクエストを行い、【拠点フェイズ】では拠点であるランス城で発生する日常会話や仲間との交流(エッチを含む)などがのイベントを実行できます。

 

ランス10ゲームの評価そして最後の【戦況報告】では文字通り交戦中の各国の戦況が報告され、その時点での人類側の被害状況が把握でき、人類側の死者が増えていくとやがてその国は滅亡してしまいます。

各国を支援をすることで魔軍の数を減らしたりボスとなる魔人を討伐することでば魔軍の攻撃力を大幅に削れるので被害をより抑えることができます。

 

なお各国の被害状況やランスの行動により、規定ターンで分岐が発生し、その後の展開が分かれ異なったエンディングへとたどり着きます。

 

ランス10ゲームの評価各国の「支援」や「魔人討伐」を選択するとクエスト画面に切り替わります。

ここではルートを進みながらイベントを見たり好きな選択をしながら敵を倒しつつ進行し、基本的にはルートの最後の「魔物将軍」や「魔人」などのボスを倒せばクエスト達成となります。

ちなみに初回ではまず倒せない敵もいて強制的にルートが決まる場合もあります。

 

ランス10ゲームの評価ランス10の戦闘ではあらかじめ編成画面でキャラクターのカードを既定の数だけ枠に配置する必要があります。

カードは同じキャラクターでもスキルの違う強力なカードも存在するのでかなりの数になり、「ランス(主人公)」、「シィル(その他)」、「かなみ(リーザス)」など所属するチームの中から選んだ「リーダー」一人しか戦闘に参加することができません。

例えば、かなみをリーダーに配置した場合、同じリーザスに属するリアは同時には使えなくなります。

ただカードは「入れ替え」ができるので戦闘の相手によっては有利な属性やスキルを持ってるキャラクターに次々と交代していくことが攻略の基本となります。

つまりキャラクターのカードは多ければ多いほど集めた方が戦闘が有利になり、同じチームのキャラクターが増えればそれだけそのチームのリーダーを配置した時により部隊が強化されることになります。

 

ランス10ゲームの評価戦闘はターン制で進行しHPは各チームのトータルで算出されます。

中央のAPの残数だけ行動が可能となりAPの消費量は各キャラクターの実行するスキルや行動で異なり、次ターンで少しずつ回復します。

ただ攻撃するだけではなく、魔物によっては支援スキルを発動したりするので、自軍の攻撃が弱くなったり利かない場合がありそれを解除するスキルが必要になる場合もあります。

かなみのスキルの「手裏剣」は成功すれば敵の行動を一回封じることができるなど、色々なキャラクターを使ってみてボス戦に役立ちそうなスキルを持ったキャラクターを優先的に育てるなど自分なりに作戦を練ってみてください。

 

このようにランス10の戦闘は適材適所のキャラクターの育成、そして攻撃、回復、サポートを常にAPの残数や回復数を考慮しながら臨む必要があるので非常に高い戦略性が求められます。

 

ランス10ゲームの評価なおカードは戦闘に勝利したりルート上の宝箱で新たに取得することができ、稀にレアなものも出現します。

 

ランス10ゲームの評価ルート上などで見つかる「勲章」を3つ取得すると「部隊ボーナス」が与えられ、リーダー枠を増やしたりパーティーを強化させることができます。

 

ランス10ゲームの評価

そして最後に一番大事なことを。

ランス10は周回前提のシステムなので初回ではほぼ勝てない敵がいたりしてすべてをクリアーすることは絶対にできません。

にもかかわらず取得したキャラクターのカードは(レベルなども)周回への引き継ぎが不可能となっています。(タイトル画面のメニューには登録されます。)

 

その代わり複数あるエンディングをそれぞれ達成した実績としてCPを取得することができる仕様となってます。(一部のバッドエンディングでも取得できます。)

 

二周目以降は、最初からゲームを始める際に取得したCPを使用して「周回ボーナス」を適用できるので「部隊ランク上昇+1」や「戦闘経験値増加」など初期状態からの強化や成長させやすい状態にすることが可能となっています。

つまり実際には「最初から」といってもCPがたくさんあればあるほどそれだけ多くの周回ボーナスを適用して強い状態から始めることができます。

 

一周目で達成しなかったルートや強敵にチャレンジできて新たな展開や別のエンディングを目指せるようになります。

 

ランス10のプロモーションムービー

RanceⅩ -決戦-の詳細情報

ゲーム名 RanceⅩ -決戦-(らんすてん けっせん)
ブランド名 アリスソフト
発売日 2018年2月23日
ジャンル 大戦争RPG
対応OS Windows7/8/10
販売価格 パッケージ版:9,800円(税抜)アレンジCD付
ダウンロード版:7,200円(税抜)

ランス10をプレイした感想

ランス10はランスシリーズの最後にふさわしい作品となりました。
歴代のキャラがほぼ総出演し、人間VS魔軍の大戦争が繰り広げられます。

 

とにかく随所に革新的なシステムをこれでもかと盛り込んだ最高峰の「ランス」が遊べます。

 

分岐条件の一つとして交戦中の各国の存続数でその後の展開が変わるので、周回が一見面倒くさく思いがちですが、モチベーションを下げず新たなルートを目指す気にさせてくれます。

上で「周回前提」というお話をしましたが、とにかく色々なルートをゆっくり十分に楽しみながらCPを集めていくのがおすすめです。

CPはセーブデータではなくランス10のシステムに保存されるので、あるルートのCPを取得後、分岐前のデータに戻って途中から新たなルートにチャレンジして別のエンディングに辿り着いてCPを取得しても加算されます。

ただ、もし所持しているCPを全部使って強化したい場合は、どこかのタイミングでまた最初から始める必要がありますが、そのころにはかなり強くなっているので既読スキップなどと並行するれば以前よりもかなり早い時間で追いつけます。

 

戦闘については難易度がやけに高いです。

一周目でカードろくに集まってない状態の序盤で他のゲームのラスボスクラス以上に苦戦させられるボスと対戦する場合もあります。この時は何度も何度も負けて二時間くらいかかって倒せました(笑)。

一部のボスでは仮に勝てなくても「あきらめる」ことで先に進むこともできます。
この場合はクエストが達成できなかった結果が残るだけで、ゲーム進行が不能になるわけではないですがルートの分岐に関わる場合があります。

もしボスクラスがなかなか倒せなくてもその時点で所持しているメンバーを改めてじっくり見直し、試行錯誤して使えそうなスキルを持つキャラを厳選して挑んで倒せた時には達成感があります。

 

とにかくこのゲームはボス戦で大苦戦するのは珍しくないので覚悟が必要です。

 

ランス10ゲームの評価
それに加え、通常の雑魚でも思わぬ大ダメージを受けることもよくあり、特定の回復ポイント以外では戦闘中に回復するスキルを持つキャラに頼るしかありません。
最悪、ボス戦によっては1ターン目から自軍を回復する作業から始まる場合も出てきます。

ただ回復などの一部スキルは使えば使うほど消費APが増えていくので、回数をリセットできる次の回復ポイントまで持ちこたえさせる必要があり回復スキルを持ってるキャラクターは交代要員を複数そろえることも重要です。

「回復する」ということさえこのゲームには制限があるので厳しいのです。

 

ランス10は国の存続、キャラの生存、選択肢や特定イベントの達成など複雑に絡むルートの分岐。
何も考えずに挑んでもまず勝てないボス戦。

色々と頭を悩ませる部分はありますが、決してそれは苦痛でははなくそれ以上にゲームとして楽しく感じられる完成度でありクオリティの高さだと思います。

今までのランスシリーズの各国のランスの冒険はこの完結編を作る為の序章、伏線であるとさえ感じさせてくれました。
もうこれ以上は作れないだろう、というほどスタッフが全てを出し尽くした印象を受けます。

さすが約30年間、アダルトゲーム業界を牽引してきた老舗ブランドのアリスソフトです。
この複雑ですが独特で夢中になって高く評価できるゲームシステムはなかなか他のメーカーでは作れません。(すみませんが。)

ランス10はボリュームがたっぷりで何度でも遊べる、購入して良かった、エロゲーて面白い!!と心底思えるほど価格に見合う、否、価格以上の価値と満足感を得ることができる最終章にして最高傑作のゲームでした。

 

ランス10をプレイするには

ランス10はWindows7/8/10に対応しているのでほぼどなたのパソコンでも遊べます。
パッケージ版、ダウンロード版お好みの方をお選びください。

また過去のランスシリーズをプレイしていない方も是非、あわせてプレイしてみて下さい。
ランス10の背景がより理解出来てより一層面白く感じると思います。

 

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